1年生ポジティブ教育プログラム「断る」
今年度、本校で取り組んでいるポジティブ教育には、仲間同士を認め合い、支え合う力を育てる、ピアサポートトレーニングがあります。そのプログラムの中に、「断る」スキルの練習があります。互いに支え合うためには、自分ができないことは断ることが大切になります。相手を大切に思うからこそできる支え合い。でも、まず第一は、自分を大切にすることです。そして、自分を大切にするように相手を大切にする、その気持ちをもって「断る」にはどう伝えたらよいかを考える授業でした。
最初は、無理な誘いを受けて断る時の言い方を、自分の言葉で表現しました。その後、担任の先生ともう一人の先生が、誘う役と断る役の役割演技をして、断り方の3つの表現パターンを学びました。3つのパターンは、ドラえもんの登場人物に例えて、ジャイアンでいばりやタイプ、のび太でうじうじタイプ、しずかちゃんでさわやかタイプです。自分が考えた表現は、この3つのタイプのどれに近かったかを考えました。
次は、具体的な3つのケースの中から、それぞれ1つ選び、グループで、誘う役、断る役、その場面を観察する役に分かれ、実際に断る練習をしました。
私が入ったグループの一人の生徒は、『一緒に朝学校に行こうと誘われた。でも、朝は別の友達(ウさん)と登校しているので断る』ケースを考えました。その生徒さんは、「誘ってくれてありがとう。でも、朝は、ウさんと行くから一緒に行けない。ウさんがいいって言ったら一緒に行こう。だめだったら、別の日に遊ぼう。」という台詞を考えました。相手を大切にした断り方は、①誘ってくれたお礼を言う。②断る理由を言う。③別の提案をする。の3つの内容を伝えることで、その内容が台詞の中に全部入っていました。すばらしいです。誘う役の人も納得していました。
自分の気持ちを大切にしないで相手に合わせることは、心を健康に保つことができないし、そのため相手との関係も良好に保つことが難しくなります。自分を大切に、そして相手も大切に。今日学んだスキルを日常生活の中で生かしていってほしいです。